Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Petya」亜種、複数ベンダーがメールによる拡散を確認 - 会計ソフトの更新機能も標的に

ランサムウェア「Petya」の亜種が、欧州を中心に拡大している問題で、メールを利用した感染活動を複数のベンダーが確認している。

同マルウェアは、「Petya」「Petrwrap」「Nyetya」「GoldenEye」といった名称で呼ばれるランサムウェア。日本マイクロソフトの月例セキュリティ更新「MS17-010」で修正された脆弱性を悪用したり、「PsExec」や「WMIC」といったツールを利用してネットワーク経由で感染を拡大するワームの側面を持つ。

同様の脆弱性を持つ「WannaCrypt」は、初期の感染経路がいまだ明らかになっておらず、同ランサムウェアの初期感染経路にも注目が集まるが、初期の感染経路について「未確認」とするベンダーがいる一方、複数のベンダーがメール経由の拡散を確認している。

Cylanceでは、「Word」のドキュメントや「Excel」のスプレッドシートを利用した感染活動を確認したという。同社が確認した添付ファイルやドロップされるファイルは、いずれもファイル名は「perfc.dat」でファイルサイズは353.9キロバイトだった。

またJuniper Networksは、メールにより拡散されたドキュメントファイルで、脆弱性「CVE-2017-0199」を悪用していたと指摘。「20062017.doc」という名称の添付ファイルを確認しており、実行すると実体は「HTAファイル」である「myguy.xls」へ接続を試み、実行ファイルがダウンロードされるしくみだった。

「CVE-2017-0199」は、OfficeやWordPadにおいてリモートよりコードを実行される脆弱性。マイクロソフトでは4月のセキュリティ更新で脆弱性に対応した。リリース当時、すでにゼロデイ攻撃へ悪用されていたが、最近は「DreamBot」の拡散にも悪用されている。

20170628_kl_002.jpg
カスペルスキーが把握している感染状況。ウクライナが最多でロシアが続く(グラフ:カスペルスキー)

一方Kaspersky Labは、今回の攻撃において、おもにウクライナで使用されている会計ソフト「M.E.Doc」の更新機能が感染活動に悪用されたと説明。

同社の調査においても、特にウクライナにおける感染が目立っている。次いでロシアが多く、ポーランド、イタリア、ドイツが続いている。

(Security NEXT - 2017/06/28 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

カプコンへの不正アクセス、侵入経路は予備に残した以前のVPN機器
3割がセキュ投資増額、56.3%で被害経験 - IDC調査
巧妙化するランサム攻撃、被害の多くが「VPN機器」脆弱性に起因
ランドブレインのランサム被害、総務省3事業でも個人情報流出の可能性
グループ従業員のID管理サーバがランサム被害 - 共英製鋼
「SAP」を狙うサイバー攻撃、事業停止のリスクも - 利用企業は早急に確認を
米政府、Fortinet製品利用者に注意喚起 - 3月よりAPT攻撃を観測
公共事業受託事業者のランサム被害、流出範囲特定で難航か
【特別企画】予算や人材不足の中小企業でもあきらめない! - マルウェア被害の縮小化
VPN脆弱性突かれてランサム被害、情報流出は確認されず - 伯東