ブラウザ「Chrome」の「Cookie暗号化保護」を破壊する「C4攻撃」
Googleのブラウザ「Chrome」に実装された「Cookie」の保護機能を回避する攻撃手法が明らかとなった。「Chromium」の派生ブラウザも影響を受ける可能性がある。
「Chrome」では、Windowsにおいてインフォスティーラーなどから「Cookie」を保護する「Application-Bound(App-Bound)」機能を2024年7月に実装したが、同機能を回避し、低い権限を持つユーザーによって暗号化された「Cookie」を復号、取得する攻撃手法が報告された。
「AppBound」では、Windows標準のデータ保護機能の「DPAPI」により、従来同様「Cookie」に対してユーザー単位の暗号化を行うことにくわえ、SYSTEMアカウントによるDPAPI暗号化を行うことで保護を強化している。
これに対し、CyberArkの研究者が現地時間2025年6月30日に複数の脆弱性によりこれらを回避する攻撃手法を発表した。今回判明した攻撃手法は、プラスチック爆薬の「C4」をなぞり、「C4(Chrome Cookie Cipher Cracker)攻撃」と命名されている。
具体的には、「Chrome」を不正なプログラムに誘導できる脆弱性や、偽装したバイナリにデータをわたすことで暗号化を回避する脆弱性が判明。さらに「Windows」のイベントログに対する「パディングオラクル攻撃」で「SYSTEM」レベルによる暗号を解読することが可能としている。
(Security NEXT - 2025/07/04 )
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