Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Ivanti Connect Secure」のゼロデイ脆弱性、侵害状況の確認を

Volexityでは、Ivantiが提供する「整合性チェックツール(Integrity Checker Tool)」により取得されていたスナップショットなどをもとに、メモリやディスクのイメージをフォレンジック解析したところ、「CVE-2023-46805」「CVE-2024-21887」が悪用されていたことがわかった。

概念実証にも成功し、報告を受けたIvantiでは今回のアドバイザリを公開した。Volexityでは、顧客環境のインシデント調査で判明した攻撃の手口についても明らかにしている。

攻撃者は、アプライアンス上でログの削除以外にも構成データを窃取。ファイルの変更やダウンロードを行っていたほか、アプライアンス上で攻撃者に対するトンネルやバックドアを設置していた。

さらにアプライアンスのウェブアプリケーションにおけるコンポーネントを改ざん。悪意あるJavaScriptによって、アプライアンスよりログインするユーザーの認証情報を窃取している。

侵入したネットワークでは、Veeam製バックアップソフトウェアのインスタンスを見つけ出して認証情報を取得。侵害した資格情報をもとに、「RDP」「SMB」「SSH」などを用いて内部システムで横展開していた。

また侵害されたアプライアンス上では、「整合性確認ツール」による不正な変更の検知を回避するよう細工されていた。同社は、今回検知した攻撃が「UTA0178」として追跡しているグループによるものと分析。同グループは、中国が関与している可能性があるとしている。

(Security NEXT - 2024/01/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

DDoS攻撃が件数減、一方100Gbps超の攻撃も - IIJレポート
Google、ブラウザ最新版「Chrome 136」を公開 - 8件のセキュリティ修正
米当局、悪用が確認された脆弱性4件について注意喚起
海外子会社がランサム被害、影響など詳細を調査 - 淀川製鋼所
システム障害、調査でランサムウェアが原因と判明 - 近鉄エクスプレス
パッチや緩和策の適用、メモリ保護を統合した脆弱性対策製品
従業員がサポート詐欺被害、個人情報流出か - 住友林業クレスト
個人情報含む契約書類を誤送信、アドレス帳で選択ミス - 新潟県
生徒情報含むデータを第三者メアドへ誤送信 - 鹿児島高
「ConnectWise ScreenConnect」に脆弱性 - 修正版が公開