Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

3月公表の「FortiOS」脆弱性、判明のきっかけはゼロデイ攻撃

Fortinet製品が搭載する「FortiOS」の脆弱性「CVE-2022-41328」が、ゼロデイ攻撃に利用されていたことがわかった。複雑なエクスプロイトを用いており、政府関連や大規模組織をターゲットに攻撃を展開している可能性がある。

「CVE-2022-41328」は、「FortiOS」に明らかとなったパストラバーサルの脆弱性。現地時間3月7日にセキュリティアドバイザリが公開されているが、ゼロデイ攻撃をきっかけに脆弱性を把握し、対応したものであることがわかった。

コマンドラインインタフェースより細工したコマンドを使用することで、基盤となるLinuxシステムにおいてファイルの読み書きが可能となり、悪用されるとコマンドやコードを実行されるおそれがある。同社は脆弱性の悪用に権限が必要であるとし、共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアを「6.7」、重要度を「中(Medium)」とレーティングしている。

Fortinetによると、複数の「FortiGate」において保護システムであるファームウェアの整合性テストに失敗し、起動エラーが生じて機器が停止したケースがあり、調査を行ったところ判明したという。

ファームウェアイメージにおいてパストラバーサルの脆弱性が悪用された形跡が見つかり、本来存在しないファイルが追加され、永続的なアクセスを獲得しようとしていた。複数の「FortiGate」が同様の方法で同時に停止しており、「FortiManager」経由でパストラバーサルの脆弱性を悪用し、侵害したものと見られる。

(Security NEXT - 2023/03/15 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「BIND 9」の脆弱性、関連機関がアップデートを強く推奨
オンラインショップ侵害され、詳細を調査 - 京都の料亭
顧客向けDMを一部紛失 - 京葉ガスサービスショップ運営会社
複数公民館でメール誤送信、宛先とBCCにメアド入力 - 神戸市
「Telerik Report Server」に深刻な脆弱性 - 最新版へ更新を
ランサム被害で取引先関連情報が流出した可能性 - シークス
「VMware ESXi」「vCenter Server」に脆弱性 - 修正パッチが公開
Oktaのウェブブラウザ向けプラグインにXSS脆弱性
「GitLab」にセキュリティアップデート - 脆弱性6件を修正
米当局、「Twilio」や「IE」の脆弱性悪用に注意呼びかけ