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「Apache Commons Text」に脆弱性「Text4Shell」 - 冷静な対応を

「CVE-2022-42889」は、文字列補間に起因する脆弱性であることから、「Apache Log4j」において類似する機能に明らかとなった脆弱性「Log4Shell」を想起させる「Text4Shell」「Act4Shell」とも呼ばれている。

一方で、「Log4Shell」ほどの影響はなく、こうした表現は誤解を招くおそれがあるとの指摘も出ており、冷静な対応が必要だ。

Apacheセキュリティチームは、両者の違いについて「Log4Shell」は信頼できない文字列を扱うことも多いログメッセージの処理に関連する脆弱性だが、「Apache Common Text」では補間する文字列が明確であり、信頼できない入力を不用意に渡たす可能性は低いと指摘。

「StringSubstitutor API」を使用し、信頼できない入力を適切にサニタイズしていない場合にのみ影響があり、現地時間10月18日の時点で、信頼できない文字列を扱うアプリケーションを認識しておらず、「同1.10.0」より前のバージョンを利用していても、脆弱ではない可能性も高いと述べた。

一方、「Apache Commons Text」の開発チームでは、今回のアップデートで入力検証に失敗した場合に備えてデフォルト設定を見直すなど対策を講じており、信頼できない入力を慎重に扱うことが推奨されることに変わりないと注意を喚起。利用者に脆弱性の影響を確認するよう求めている。

(Security NEXT - 2022/10/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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