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2021年のフィッシング報告、後半に増加 - 狙う業種は「金融」から「通信事業者」に

悪用されたブランドとしては、8月以降、「Amazon」や「ETC利用照会サービスサイト」のほか、「特別定額給付金サイト」や「厚生労働省のコロナワクチンナビ」など政府機関関連のフィッシングサイトの報告が目立ったという。

悪用されたドメインを見ると、全体の7割から8割を占めるgTLDでは、「.org」が42%で最多。次いで「.com」が26%、「.xyz(7%)」「.top(7%)」「.shop(4%)」が続いた。

国別トップレベルドメインとしては、中国の「.cn」が69%と突出している。続くオーストラリア領ココス諸島の「.cc(7%)」、日本の「.jp(4%)」なども1割に届いていない。

「.jp」ドメインの悪用に関しては、前半は概ね50件を下回って推移したが、後半に増加傾向が見られ、11月には93件、12月に76件が確認されている。「.jp」ドメインが悪用される背景には、正規サイトが改ざんされ、フィッシングサイトが設置されるケースなどもあるという。

フィッシングサイトを設置するためにドメインを取得していたケースもあった。悪用されたドメインの特徴を見ると、サブドメインごとに偽装するブランド名を入れるケースがある一方、サブドメインは同じブランドをかたり、1文字違いの複数のドメインを利用したケースなども見つかっている。また日本語ドメインを悪用したケースも確認された。

(Security NEXT - 2022/04/28 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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