Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

2021年3Qはインシデントが約25.9%増 - 「サイト改ざん」が倍増

JPCERTコーディネーションセンターは、2021年第3四半期に同センターが把握したインシデントの状況について取りまとめた。前四半期を上回るインシデントが確認されており、なかでもサイト改ざんやマルウェアサイトが高い増加率を示している。

同センターによれば、同四半期に同センターへ寄せられたインシデントの報告は1万2469件だった。前四半期の1万274件から21.3%増加した。

報告から重複を除いたインシデント件数は8786件。前四半期の6977件から25.9%増となった。7月が2490件だったのに対し、8月が3319件、9月が2977件と中後半に多く寄せられている。サイト管理者などに対応を依頼した調整件数についても、前四半期から25.9%増となる4714件だった。

インシデントの内訳を見ると、6311件だった「フィッシングサイト」が最多。4841件だった前四半期から30.3%増加している。「ウェブサイト改ざん」は579件で、251件だった前四半期の約2.3倍となった。「マルウェアサイト」についても119件と件数そのものは少ないものの、前四半期の38件から約3.1倍へと拡大している。

一方、脆弱性の探索や侵入、感染の試行などを検知した「スキャン」行為は1291件で、前四半期から7%減。「DoS/DDoS」は9月に6件と集中したが、四半期全体では7件にとどまっている。「標的型攻撃」は前四半期から1件減となる4件。「制御システム関連」は、前四半期と同様に報告は寄せられなかった。

(Security NEXT - 2021/10/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

国内インシデント、前四半期比9.4%増 - サイト改ざんが1.8倍
先週注目された記事(2025年2月23日〜2025年3月1日)
中小企業4社に1社でインシデント被害 - 約7割で「取引先に影響」
2024年4Qのインシデントは約8%増 - 「FortiManager」脆弱性の侵害事例も
3Qのインシデントは2割減 - ただし「サイト改ざん」は倍増
2Qはインシデントが約8.5%増 - フィッシングが増加
活用進む「AI」、攻撃者側より対策側に多くの恩恵との声も
2024年1Q、フィッシングサイトが増加 - サイト改ざんやスキャン行為は減少
初期侵入から平均62分で横展開を開始 - わずか2分のケースも
サイバー攻撃で狙われ、悪用される「正規アカウント」