ゼロデイ攻撃への悪用目立つ「権限昇格の脆弱性」
Kaspersky Labは、マイクロソフトが4月の月例セキュリティ更新で修正したゼロデイ脆弱性「CVE-2019-0859」の詳細について明らかにした。同脆弱性をはじめ、権限昇格の脆弱性を悪用するゼロデイ攻撃が目立っているという。
問題の「CVE-2019-0859」は、「Windows」において解放後のメモリへアクセスするいわゆる「Use After Free」の脆弱性。4月の月例セキュリティ更新で修正されている。
同社が確認した攻撃では、「Windows 7」以降、現行より古いビルドの「Windows 10」の64ビット版を対象としており、メモリを保護する「ASLR(Address Space Layout Randomization)」を回避する手法なども用いていた。
具体的には、外部SNSサイトよりコードを取得するためのダウンローダーとして動作。「Base64」によりエンコードされたコードなどをPowerShellで実行し、最終的にはシステムの制御を奪取しようとしていた。
今回の「CVE-2019-0859」はもちろん、2018年後半より標的型攻撃で利用された「CVE-2018-8453」をはじめ、「CVE-2018-8589」「CVE-2018-8611」「CVE-2019-0797」など、同社がゼロデイ攻撃をきっかけに発見、報告した直近5件の脆弱性は、いずれも権限の昇格に関するものだったという。
(Security NEXT - 2019/04/18 )
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