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【税理士×Security NEXT】マイナンバーを扱う現場の課題とセキュリティ対策 第2回厄介なのは「従業員家族」のマイナンバー

従業員からの提出書類の扱いに注意。不要になったら破棄を

武山:マイナンバーを収集する上で、ほかに注意すべき点は何があるのでしょうか?

登坂:従業員がマイナンバー情報を書類に書いて、それを回収するという会社もあります。総務にはそういう書類がたくさん集まりますが、それをパソコンなどに入力した後は、シュレッダーにかけるなどして、処理しなければなりません。

何かのきっかけで書類が外に流出すると、情報漏洩につながります。そのリスクをなくすためにも、マイナンバー収集の過程で使う書類は、不要になったら破棄する必要があります。

武山:マイナンバー収集ソリューションのなかには、従業員本人にクラウド上へみずから提出させるものがあります。スマートフォンのカメラでマイナンバー通知カードや免許証などを撮影した写真を提出するようなものです。これなら誤記も避けられます。

またマイナンバー情報は、委託先の監督が必要となりますが、クラウドサービス上に保存されるので、企業が直接管理する必要がなくなります。マイナンバー情報を管理したくないという企業にはニーズがあるでしょう。

登坂:誤記を防ぐという面では、紙の書類にあわせて、コピーやスマホで取った写真を添えるというやり方は効果的ですね。さきほどの話にも関わりますが、収集でコピーを使った場合も、安全措置が必要です。不要になったら必ず破棄して、情報漏えいのリスクを低減させないといけません。

登坂宏之氏 プロフィール

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登坂宏之税理士事務所所長。都内の中小企業などを中心に約30社の税務顧問を務める。また会社設立代行センターを運営しており、行政書士としてベンチャー企業の設立を支援。サービスのこだわりは「誠実・親身に対応」。ご相談は以下まで。
登坂宏之税理士事務所
電話:03-5911-8070
メール:jzh03233@nifty.com(@は半角に変更してからお送りください)

 

(Security NEXT - 2016/01/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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