Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

Zaif仮想通貨流出、トランザクション解析で発信元推定へ - 2日間のハッカソンで開発した監視システムで

仮想通貨交換所であるZaifから仮想通貨が流出した問題を受け、Japan Digital Designは流出した仮想通貨を追跡し、トランザクション発信元に関する情報を取得したことを明らかにした。

同社によると9月23日、24日にエルプラスの代表で日本ハッカー協会の代表理事も務める杉浦隆幸氏による企画のもと、CTFチームのTokyoWesternsが参加し、ハッカソンを実施。トランザクションの監視システムを開発し、同日よりクラウドサービスで運用、発信元に関する情報を取得したという。

具体的には、効果的にトランザクションを受信できるようMonacoinの操作に利用する「Monacoind」をカスタマイズ。クラウド上に222台の仮想通貨ノードを展開し、ノードが受信したトランザクションの接続元IPアドレスを「MQTTプロトコル」で外部に出力。データベース上へ蓄積した発信元IPアドレスについて分析を行った。

システム開発後、監視を続けていたところ、10月20日より仮想通貨の移動を観測。5件のトランザクションについて発信元の推定にいたり、発信元の特徴について当局に情報を提供した。

Japan Digital Designでは、一連の取り組みを通じて情報の正確性や追跡に要する費用感など、有用なデータを得られたと説明。仮想通貨に対する追跡技術の実用化の技術課題について、引き続き検証を続けていくとしている。

20181105_jd_001.jpg
監視システムの概要(図:JDD)

(Security NEXT - 2018/11/05 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

ランサム被害が前年比約1.5倍 - バックアップ取得も復元に難あり
ランサムウェア「ESXiArgs」対応でCISAとFBIが共同ガイダンス
2月3日ごろより「VMware ESXi」のランサム被害急増- 国内でも発生か
2022年4Qのセキュ相談 - 「偽警告」「不正ログイン」関連が増加
狙われる顧客管理ツール「SugarCRM」の脆弱性 - 米政府も注意喚起
Twitterアカウント狙うフィッシング攻撃が増加 - 「Twitter Blue」に便乗
3Qのセキュ相談、偽SMSが3.1倍 - 「Emotet」関連は大幅減
引き続き北朝鮮の標的となる暗号資産 - 個人法人で対策必須
ジブリパークのスタッフ情報が流出か - 派遣元にサイバー攻撃
QNAP、NASのファームウェア更新を呼びかけ - あらたなランサム攻撃を調査中