6月のフィッシング攻撃が前月から4割増 - 5万件の大台を突破
EMCジャパンRSA事業本部は、2012年6月におけるフィッシング攻撃の観測状況を取りまとめた。5万件の大台を突破し、2011年9月の記録を塗り替えて過去最悪となった。

フィッシングの推移(グラフ:EMC)
フィッシング攻撃は、2012年4月以降3万件台後半で推移し、5月には2011年9月の3万8970件に次ぐ3万7878件まで増加していたが、6月はさらに前月比37%増となる5万1906件へと拡大し、過去最多となった。
増加の背景には、スピアフィッシングやスパムデータベース、正規サイトの乗っ取り、ボットなど、犯罪者向けのインフラサービスが存在しており、5月と同様に金融機関に対する大規模な攻撃が発生しているという。
フィッシング攻撃を受けた回数の割合を国別に見ると、5月に引き続きイギリスがトップだが、21ポイントダウンとなる42%。続いたのが前回3%と一時縮小していたカナダで、29%まで上昇している。これに米国が22%で続いた。
フィッシング攻撃を受けたブランドは、前月の298件を下回る259件。129件が6回以上の攻撃を受けている。ブランドの割合を国別で見ると、米国が28%、イギリスが10%で、それ以下はインドやオーストラリアなどがひと桁台で続いており、前月から大きな変化は見られない。
フィッシングサイトのホスト国の割合は、前月から6ポイント落としたものの米国が60%でトップ。イギリスが7%で続いた。前月2%だった日本は割合を下げて1%となった。
(Security NEXT - 2012/08/02 )
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