Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Spring Cloud Gateway」のヘッダ処理に脆弱性 - 偽装のおそれ

マイクロサービス向けのAPIゲートウェイである「Spring Cloud Gateway」においてヘッダ情報の偽装などに悪用されるおそれがある脆弱性が明らかとなった。開発チームでは、アップデートを提供するとともに、必要に応じて設定を見直すよう呼びかけている。

ネットワーク上の構成によるが、信頼されていないプロキシから送信されたリクエストヘッダがそのまま転送される脆弱性「CVE-2025-41235」が明らかとなったもの。

「X-Forwarded-For」や「Forwarded」などのヘッダ情報がそのまま転送されるため、リクエストの送信元IPアドレスなどの偽装が可能。ヘッダ情報に基づくアクセス制御やログの取得などに影響を及ぼすおそれがある。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「8.6」、重要度は4段階中、上から2番目に高い「高(High)」とレーティングされている。

「Spring Cloud Gateway Server」および「同MVC」に影響があり、「同2.2.10」以降のブランチが影響を受ける。

開発チームでは、脆弱性を修正したオープンソース版の「同4.3.0」「同4.2.3」「同4.1.8」や、商用版の「同4.0.12」「同3.1.10」をリリースした。アップデートを行い、必要に応じて、信頼できるプロキシを正規表現で明示する設定が必要。アップグレードできない場合には、設定によって一部ヘッダを無効化するなど一時的な回避策についてアナウンスしている。

(Security NEXT - 2025/06/02 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

小学校で教員募集メールを誤送信、メアド流出 - 江戸川区
国民健保の被保険者情報含むUSBメモリを紛失 - 草津市
端末管理システムで誤設定、従業員情報が閲覧可能に - マイナビ
「ConnectWise Automate」に悪用リスク高い脆弱性 - 早急に対応を
DV被害者情報を保育施設で加害者に誤提供 - 奈良市
Cisco製IPフォンや侵入検知エンジン「Snort 3」などに脆弱性
Ruijie製ブリッジ「RG-EST300」に非公開SSH - 修正予定なし
バッファロー製Wi-Fiルータ「WXR9300BE6Pシリーズ」に脆弱性
NVIDIAの「Jetson Linux」やロボティクス開発環境に脆弱性
「Apache NMS.AMQP」に深刻な脆弱性 - アップデートや環境移行を呼びかけ