Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「PHP」にアップデート - 悪用済み脆弱性の修正をバイパスされる問題に対処

PHPの開発チームは現地時間9月26日、セキュリティアップデートとなる「PHP 8.3.12」「同8.2.24」「同8.1.30」をリリースした。

これらアップデートでは、CVEベースで4件の脆弱性を解消した。なかでも「CVE-2024-4577」の修正をバイパスされ、パラメータを不正に挿入できる脆弱性「CVE-2024-8926」への対処も含まれる。

「CVE-2024-4577」はWindows版に影響があり、「CVE-2012-1823」の修正を回避されることに起因。6月にリリースされた「PHP 8.3.8」「同8.2.20」「同8.1.29」にて修正されていた。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.8」、重要度は4段階中もっとも高い「クリティカル(Critical)」と高く、ウェブシェルの設置やランサムウェア「TellYouThePass」の感染活動に悪用されたことが判明している。

このほか、フォームデータを誤って解析処理する「CVE-2024-8925」、環境変数の衝突によりCGIを保護する処理がバイパスされる「CVE-2024-8927」、ログを改ざんされるおそれがある「CVE-2024-9026」などに対応した。

開発チームでは、「PHP 8.3」「同8.2」「同8.1」の利用者に対し、アップデートを呼びかけている。

(Security NEXT - 2024/09/30 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

教員がサポート詐欺被害、NAS内の個人情報が流出か - 山形大付属中
市バスのドラレコ映像が保存されたUSBメモリが所在不明 - 川崎市
がん検診クーポン券に別人の住所、委託事業者のミスで - 横須賀市
個人情報流出の可能性、高負荷から事態を把握 - 楽待
Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
委託先で個人情報流出か、セキュリティ監査に虚偽報告 - ソフトバンク
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意