Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

米政府、脆弱性6件の悪用について注意喚起

米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、6件の脆弱性について積極的な悪用が確認されているとして注意を呼びかけた。

6月22日付けで6件の脆弱性を「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」に追加し、注意喚起を行ったもの。2023年に判明した脆弱性は1件。VMwareからもすでに悪用への注意喚起が行われている「VMware Aria Operations for Networks」の脆弱性「CVE-2023-20887」を追加した。

さらにウェブメールのクライアントとして広く利用されている「Roundcube Webmail」において2020年から2021年にかけて明らかとなった脆弱性3件「CVE-2021-44026」「CVE-2020-12641」「CVE-2020-35730」なども悪用が確認されている

SQLインジェクションの脆弱性「CVE-2021-44026」や、リモートよりコードを実行される「CVE-2020-12641」については、米国立標準技術研究所(NIST)の脆弱性データベース「NVD」において、共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアがともに「9.8」、重要度は「クリティカル(Critical)」と評価されている。クロスサイトスクリプティング(XSS)の「CVE-2020-35730」を用いてこれら脆弱性を悪用していた。

また2016年に修正された「Firefox」や「Thunderbird」が影響を受ける「Use After Free」の脆弱性「CVE-2016-9079」のほか、リリース当時よりゼロデイ攻撃が確認されているWindowsカーネルの脆弱性「CVE-2016-0165」なども今回リストへ追加している。

同リストに追加された脆弱性は、米行政機関において一定期間内に対応する義務が課されている。脆弱性そのものは広く悪用されるおそれがあるため、CISAでは対象機関に限らず、すべての組織に対して注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2023/06/23 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

教員採用選考受検者の自己申告用紙が所在不明に - 新潟県
他県で実施した中学校自然教室で生徒名簿が所在不明に - 横浜市
誤った住所へ会員証を送付、システムトラブルで - JAF
Salesforceのローコード開発ツールに脆弱性 - 設定リスクの指摘も
構成管理ツール「Salt」に複数脆弱性 - 「クリティカル」も
MDMサーバから従業員情報流出、削除データも - ジブラルタ生保
「Kibana」に深刻な脆弱性 - 「Chromium」の既知脆弱性に起因
ファッション通販サイトに不正アクセス、通知メールが送信
サイバー攻撃で元従業員情報が流出した可能性 - クミアイ化学工業
「IBM i」のFAX機能に権限昇格の脆弱性 - 修正パッチを提供