Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

玄関マット製造会社に対するランサム攻撃 - 流出VPN認証情報で侵入か

玄関マットなどの製造、販売を手がけるクリーンテックス・ジャパンがサイバー攻撃を受けた問題で、同社は原因や個人情報への影響など調査結果を取りまとめた。

7月に複数の同社サーバで、第三者によりデータを暗号化される被害が発生したもの。同月8日に従業員が社内システムにアクセスできないことへ気が付き、問題が発覚した。

サーバの内部には、顧客や配送先の氏名、住所、電話番号、注文商品など個人情報最大4万600件が保存されており、同社では情報流出の可能性も視野に入れ、外部事業者によるフォレンジック調査を行っていた。

調査の結果、7月1日から8日未明にかけて、攻撃者が断続的に同社の社内ネットワークへアクセスしていた痕跡を確認した。VPN機器の脆弱性により流出した従業員の認証情報を悪用されたと見られる。

内部ネットワークに対するアクセスには、複数のプログラムが用いられたが、外部にデータが流出した可能性を示す痕跡は見つからなかったという。また特定したマルウェアの種類からも、データ流出につながるプログラムが実行された可能性は低いと同社では説明している。

同社では7月11日に個人情報保護委員会へ報告を行ったが、9月5日に調査結果を踏まえてあらためて報告した。今回の問題を受けて脆弱性対策や監視体制の強化、アクセス権限の変更、情報管理既定の整備など対策を進めていくという。

(Security NEXT - 2022/09/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

がん検診クーポン券に別人の住所、委託事業者のミスで - 横須賀市
個人情報流出の可能性、高負荷から事態を把握 - 楽待
Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
委託先で個人情報流出か、セキュリティ監査に虚偽報告 - ソフトバンク
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意
「Firefox」に脆弱性、アップデートを公開 - 「クリティカル」との評価も
「Adobe Commerce」に緊急対応必要な脆弱性 - 「Magento」も注意