2021年のマルウェア届出、前年の2倍 - ランサム感染被害は39件
一方、2021年における不正アクセスの届け出は243件。前年の187件から約29.9%増加した。このうち197件で被害が発生している。届け出、被害ともに2013年以降減少が続いたが、2018年に底打ちし、以降は増加傾向が続いている。届け出の64.2%が法人で個人が18.9%、教育研究機関および行政機関が16.9%だった。
月別に見ると6月が27件で最多。このうち23件で被害が発生しており、被害の発生からみても6月がもっとも多くなっている。また12月も届け出が24件あり、このうち21件で被害が確認されている。
不正アクセスの手口を見ると、「ファイルやデータ奪取、改ざんなど」が198件でもっとも多く、次いで「なりすまし」が105件、「脆弱性を悪用した攻撃(62件)」「CPUなどリソースの不正使用(56件)」が続く。
被害の内容を見ると、「データの窃取、盗み見」が151件で最多。「ファイルの書き換え」が84件、「踏み台として悪用」が51件と続いている。実際に被害に遭った届け出について、原因を見ると「古いバージョンの利用や修正プログラム、必要なプラグインなどの未導入によるもの」が51件、「設定の不備」が39件、「ID、パスワードの管理の不備」が34件だった。

不正アクセスの届出推移(グラフ:IPA)
(Security NEXT - 2022/02/04 )
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