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IPA、「DX白書2021」を公開 - 日米の差が明らかに

調査結果を見ると、米国企業との比較において国内企業における意識の低さや対応の遅れなど、課題の多さが目立つ結果となった。具体的には「全社戦略に基づきDXに取り組む」との回答は、米国企業が71.6%と7割を超えたのに対し、国内企業は45.3%と半数に届かなかった。「DXに取り組んでいない」との回答も米国が14.1%だったのに対し、国内は33.9%にのぼる。

日米いずれも人材不足とする企業が多いが、米国が43.1%だったのに対し、国内企業では76.0%と非常に高い割合を示した。DXに関して米国では54.5%が社内で研修や教育プランを実施しており、社外研修を受講したり、受講を推奨しているケースをあわせると87.3%にのぼるが、日本では、社内研修を実施する22.0%に社外研修の22.1%をあわせても5割に達していない。

また機械学習技術の活用にくわえて、「デザイン思考」「アジャイル開発」「DevOps」など、DXと関連深い開発手法の活用も進んでいないことも判明した。

こうした状況の背景について古明地氏は、国内では顧客を中心に据えた「CX(顧客体験)」の考え方が浸透していないと指摘。外部環境の変化が激しい中、年度を中心として動いており、アジャイルのような見直しをしつつ推進していく手法がほとんど定着していないことも理由にあると分析した。

また人材に関しても、ユーザーや事業部門の要求へシステムを迅速に対応させていくには内製化していくことが重要だが、国内では内製化が行える状況が整っていないことなども理由に挙げた。経営者が課題を理解していないケースもある一方、危機感を持ちつつも、新しいしくみに対する現場の抵抗も大きく、説得に至っていない現状もあるという。

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評価や見直しにおける頻度。「CX」に対して米国では8割近くが4半期内に評価や見直しをする一方、日本では年単位や評価対象外としているケースも多い(グラフ:IPA)

(Security NEXT - 2021/10/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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