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コロナ禍で進む大学のデジタル化 - 4割強でトラブルを経験

デジタル化のリスクについて訪ねたところ、「学生以外の授業出席や、試験の代理受験(65.3%)」がもっとも多く、「個人情報や機密情報の漏洩(57.1%)」「デバイスのマルウェア感染被害(42.9%)」と続く。「共有サイトやクラウドサービスへの不正アクセス(38.1%)」「アカウントの乗っ取り(30.0%)」といった声も聞かれた。

デジタル化によるトラブルは、「58.2%がトラブルに遭遇したことがない」としたが、4割強がトラブルを経験している。

具体的に見ると「ネットワークやIT機器の障害が頻発した」が22.8%で最多。「誤ってデータを削除してしまった(18.4%)」「削除したデータの復旧ができなかった(8.4%)」とデータ損失の回答が続く。「学生がマルウェアに感染し、被害が教育機関や教師、学生に及んだ(3.3%)」「フィッシングの被害にあった(2.7%)」との回答もあった。

セキュリティ対策の取り組みを見ると、約9割が何らかのセキュリティ対策を講じていると回答。対策の内容では、「マルウェア対策ソフトウェアまたはセキュリティソフトウェアの導入(69.0%)」がもっとも多く、次いで「情報セキュリティ教育の実施(52.9%)」だった。

49.6%は、勤務先の教育機関でセキュリティのガイドラインやルールが周知徹底されていると回答。一方15.9%は周知徹底されておらず、また34.5%はわからないと答えた。特に国公立では6割超の回答者が「周知徹底されている」としており、私立に比べて対応が進んでいた。

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デジタル化で遭遇したトラブル(グラフ:McAfee Enterprise)

(Security NEXT - 2021/10/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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