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クレカ不正利用、前四半期比2割増 - 200億円迫る勢い

2025年第1四半期におけるクレジットカードの不正利用被害額は、前四半期から19.0%増加し、過去最悪を更新した。200億円に迫る被害が発生している。

日本クレジット協会が、国際ブランドカードの発行事業者を中心とし、銀行、信販会社、流通関連事業者、中小の小売団体など40社を対象に、クレジットカードの不正利用被害の状況を調査、取りまとめたもの。

同四半期における不正利用被害額は約193億2000万円。前四半期の約162億3000万円から19.0%増加し、過去最悪を更新した。2022年の100億5000万円と比較するとわずか3年で2倍近い数字まで増加している。

今回よりクレジットカード不正利用発生率を明らかにしている。対象期間にクレジットカードによるショッピング利用額「30兆2814億円」に対する、不正利用被害の割合を示したもので、0.064%だった。

被害額の内訳を見ると、番号盗用が約182億9000万円と被害全体の94.7%を占める。前四半期の約150億7000万円から21.4%増と大幅に上昇した。2年半にわたり毎四半期に100億円を超える被害が発生している。

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クレジットカードの不正利用被害額推移。数字は番号登用被害(日クレ協の発表をもとに独自に作成)

(Security NEXT - 2025/06/09 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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