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ウイルス届け出、前年比73.4%増 - 「Emotet」など被害も

一方、2020年に寄せられた不正アクセスの届け出は187件。前年の89件の2.1倍へと増加した。そのうち143件で被害が発生しており、月別に見ると12月が30件でもっとも多い。被害の届け出も同月がもっとも多く、21件だった。

不正アクセスの攻撃手口で集計したところ、あわせて425件だった。1件の届け出に対し、複数の攻撃を受けている場合があるため、届け出件数を大きく上回る。「侵入行為」が280件でもっとも多く、「なりすまし(73件)」「スパムメール(27件)」「裏口の作成(11件)」が続いた。

不正アクセスにより生じた被害は256件。「データの窃取、盗み見」が104件で最多。「オンラインサービスの不正利用」と「ファイルの書き換え」がそれぞれ39件、「ウェブサイトの書き換え」が24件、「踏み台として悪用」が22件だった。

不正アクセス届け出のうち、実際に被害に遭ったケースの原因を見ると、「設定不備」が32件。「古いバージョン、修正プログラム未導入(27件)」「ログイン試行(17件)」「ID、パスワード管理の不備(14件)」と続く。

不正アクセス届け出を、不正アクセスの対象となったシステムの種別により分類すると、「ウェブサーバ」が63件、「クライアント」が31件、「クラウドサーバ」が30件、「各種サーバ」が24件だった。

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不正アクセス手口の割合(グラフ:IPA)

(Security NEXT - 2021/02/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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