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さよなら「Adobe Flash Player」 - 2020年末でサポート終了

「Flash」の歴史は古く、20年以上愛されてきた。もともとはFutureWave Softwareがベクターベースのグラフィックソフトである「Smart Sketch」にアニメーション技術を追加し、1995年に「FutureSplash Animator」と再生プラグイン「FutureSplash Player」をリリース。

1996年にMacromediaが買収して「Flash」へとリブランドされ、さらに2005年にはAdobe SystemsがMacromediaを買収したことで、以降は「Adobe Flash Player」として展開されてきた。

製作開発ソフトを販売する一方、ブラウザで再生するための無償プラグインを配布。比較的軽量でダイナミックなコンテンツ表現が可能であることから人気を博し、多くのコンテンツで活用され、同プラグインをインストールしないと機能が制限されるウェブサイトも多く登場した。

一方でプラグイン導入率の高さからサイバー攻撃者などの標的ともなった。脆弱性により、ウェブサイトを表示しただけでマルウェアがダウンロードされ、実行される「ドライブバイダウンロード(DBD)攻撃」の標的として繰り返し狙われることとなる。

「Angler」をはじめとするエクスプロイトキットなどが脆弱性を悪用。さらに「ドライブバイダウンロード(DBD)攻撃」の踏み台として、脆弱な正規サイトが改ざんされる被害も相次ぎ、ウェブサイトが主要なマルウェアの感染経路となっていた。

ウェブ経由の攻撃は、特定ユーザー層の利用が多いサイトを侵害してマルウェアを感染させる標的型攻撃の一種「水飲み場攻撃」などにも悪用されている。

(Security NEXT - 2020/12/01 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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