2020年2Q、不正送金被害額が約1.7倍に拡大
2020年第2四半期のオンラインバンキングにおける不正送金被害は、件数ベース、被害額ベース、いずれも増加した。全体に占める割合は小さいものの、法人における被害件数の増加率が高く、警戒が必要だ。
全国銀行協会が、会員191行を対象に同四半期における不正送金被害の状況について調査したもの。預金者本人以外が不正に送金し、振込先から金銭が引き出されて被害者へ返還できなかったケースを集計している。
同四半期は、385件の被害があり、被害額は約2億3400万円だった。293件、約1億4100万円の被害が発生した前四半期から件数、被害額いずれも増加している。
個人における被害が372件、約2億1700万円と、被害全体の多くを占める状況に大きな変化は見られない。
863件、約10億5600万円の被害が発生し、ピークを迎えた2019年第4四半期には及ばないものの、2018年以前と比較すると依然として高い水準で推移している。

オンラインバンキングにおける不正送金被害の推移(グラフ:全銀協の発表をもとに独自に作成)
(Security NEXT - 2020/09/08 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
不正送金被害が大幅減 - 被害額は前四半期の半数以下に
ネットバンク利用者3割強が2要素認証を利用 - MMD調査
8割超のユーザーがパスワードを使い回し - 「忘れてしまう」「面倒」
ネット利用者半数超、パスワード文字数「8文字以下で安全」
不正送金、前四半期の3分の1に - 被害額は7分の1以下
国内モバイル端末狙う攻撃が活発化 - 背景に「Roaming Mantis」
不正送金マルウェア - 企業狙いへシフトか
不正アクセス禁止法違反による年間検挙は816件 - 前年比1.4倍
ネットバンクの不正送金被害が激増 - 前年同期の約40倍に
IPAが「10大脅威2020」を発表 - 「内部不正」「IT基盤の障害」など順位上昇