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「MS Exchange 2013」以降に脆弱性「PrivExchange」 - ドメイン管理者権限奪われるおそれも

デフォルトで「Exchange Server」には高い権限が与えられているため、ドメインの管理者権限を取得されるおそれがある。

また「Exchange」におけるアカウントのパスワードを把握していない場合も、同じネットワーク上であれば「Exchange」に用意されたAPIを利用して任意のウェブサイトでNTLM認証を行わせることが可能。NTLMリレー攻撃を通じてドメインコントローラの管理者権限が奪われるおそれがある。

SANS instituteのセキュリティ研究者であるBojan Zdrnja氏は、最新のパッチを適用した「Exchange」も影響があり、大きな影響を及ぼすおそれがあると指摘。今回の問題を受け、CERT/CCもアドバイザリをリリースした。

セキュリティ更新プログラムは提供されておらず、緩和策として、原因となる「PushSubscription API」の呼び出しをブロックしたり、「Exchange」における権限の削除といった緩和策が案内されている。

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ドメイン管理者の権限を奪う流れ(画像:dirkjanm.io)
お詫びと訂正:本記事初出時の記載について、「NTLM」の綴りにミスがありました。読者のみなさまにお詫びし、訂正いたします。

(Security NEXT - 2019/01/29 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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