Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「iOS 10.1.1」が公開 - セキュリティ修正は前版同様だがあらためて注意を

Appleは、同社スマートデバイス向けに最新OSとなる「iOS 10.1.1」を公開した。セキュリティ面で「iOS 10.1」から大きな変更は加えられていないが、同版では深刻な脆弱性が修正されており、セキュリティ機関があらためて注意を呼びかけている。

20161101_ap_001.jpg
Appleが公開した「iOS 10.1.1」

「iOS 10.1.1」は、ヘルスケアデータが閲覧できない問題などへ対応したアップデート。

同社では「iOS 10.1」を10月25日にリリースしているが、セキュリティに関する修正は同バージョンに含まれるものと同様だという。

「iOS 10.1」では、あわせて12件の脆弱性が解消された。このなかには、リモートより攻撃が可能となる脆弱性も複数含まれており、あらためてセキュリティ機関が注意を喚起している。

なかでも「iOS 10.1」の修正で、危険性が指摘されているのは、画像処理を行う「CoreGraphics」に起因する脆弱性「CVE-2016-4673」。細工したJPEGファイルを開くとメモリが破損し、任意のコードを実行されるおそれがある。

同脆弱性について英Sophosは、理論的には画像をファイルを開いたり、悪意あるMMSを開くだけで端末を乗っ取られる可能性があると説明。Androidにおいて2015年に確認され、MMS経由で攻撃が可能となるとして注目を集めた脆弱性「Stagefright」を想起させると指摘している。

(Security NEXT - 2016/11/01 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

Dellのストレージ製品「PowerScale OneFS」に深刻な脆弱性
ブラウザ「MS Edge」に関する脆弱性2件を解消 - MS
「SugarCRM」脆弱性 - 9年前の修正にCVE番号
前月の更新で脆弱性13件を修正 - Atlassian
「QNX SDP」の画像解析に深刻な脆弱性 - 修正版を公開
「Cisco Meraki 」にDoS脆弱性 - SSL VPN処理で強制再起動
「IBM QRadar SIEM」に複数脆弱性 - 修正パッチをリリース
ゲームサーバ管理ツール「Pterodactyl Panel」に脆弱性 - 悪用の動きも
構成管理ツール「Salt」に複数脆弱性 - 「クリティカル」も
「GeoTools」にXXE脆弱性 - 「GeoServer」なども影響