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「JWE」のRuby実装に深刻な脆弱性 - 総当たり攻撃のおそれ

Rubyにおける「JWE(JSON Web Encryption)」の実装に深刻な脆弱性が明らかとなった。アップデートを実施し、暗号鍵を更新するよう呼びかけられている。

RubyGemsにて提供されているライブラリ「jwe」において、暗号化データの検証処理を回避される脆弱性「CVE-2025-54887」が明らかとなったもの。

暗号化アルゴリズム「AES」を「GCMモード」で利用した場合、復号や検証の処理を行う際にデータが改ざんを検知する「認証タグ」の長さチェックを行っていないことが判明した。ブルートフォース攻撃によって解析されるおそれがある。

脆弱性を悪用されると、解析時の挙動からJWE形式で暗号化されたデータの平文を推測されるだけでなく、「GCMモード」で使用される「GHASHキー」が推測されて任意のJWE暗号化データを作成されるおそれがある。

明示的に利用していない場合も、JWE内部で「AES-GCM」を利用するケースがあるため、注意が必要。

(Security NEXT - 2025/08/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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