2016年1Qのランサムウェア、検出数が前四半期の約13.2倍に
2016年第1四半期は、ランサムウェアの検出数が前四半期から約13.2倍へと急増した。バックドアの検出数も増加している。
情報処理推進機構(IPA)が、2016年第1四半期に受け付けたマルウェアの届出状況を取りまとめたもの。同四半期のウイルス検出数は1686件で、前期の2080件を下回った。もっとも多く検出されたのは「Mydoom」で、前期の483件から696件に増加。一方「Virut」は、前期の616件から160件へと後退している。
同一の届出者のもとで、同種のウイルスが同日中に複数検出された場合に1件とカウントする「届出件数」は減少傾向が続いていたが、同四半期は629件で前期の564件を上回った。感染被害報告は寄せられていない。
「自己伝染機能」「潜伏機能」「発病機能」のいずれも持たず、ウイルスの定義にあてはまらない「不正プログラム」の検出数は13万3532件。2015年第3四半期は6万件を切っていたが、そこから前四半期に12万19件へと倍増していたが、2016年第1四半期はこれを上回った。
別ウイルスに感染させる「Downloader」は、前期の5万7932件から4万4717件に減少したが、全体の33.5%を占めている。一方、同四半期に最も増加率が高かったのは、データを人質にして身代金を要求する「Ransom」で、前期の401件から5293件と約13.2倍の伸びを見せた。
また「Backdoor」も前期の1554件から3985件に増加した。一方、オンラインバンキングのアカウント情報を窃取する「Bancos」は819件で、前期の6903件から急減した。
ウイルスと不正プログラムを合計した13万5218件の検出経路は、ユーザー自身やマルウェアによってダウンロードされたファイルが10万5006件で最も多いが、割合は前期の89.5%から77.7%に下降した。メールの添付ファイル経由が、前期の2094件から1万6293件に増加。割合も1.7%から12.1%に上昇している。
(Security NEXT - 2016/05/13 )
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