日本国内のオープンリゾルバを悪用するDDoS攻撃が発生 - DNSリフレクター攻撃とは異なる手法
警察庁は、国内のオープンリゾルバを踏み台に利用したDDoS攻撃と見られるパケットが増加しているとして注意を呼びかけている。DNSリフレクター攻撃とも異なる手法だという。
アクセス制限がなく、不特定多数からの再帰的なDNSの問い合わせに対して応答する「オープンリゾルバ」を利用した攻撃パケットの増加を検知したとして注意を呼びかけたもの。
「オープンリゾルバ」は、これまでも「DNSリフレクション攻撃(DNSアンプ攻撃)」に悪用されるおそれがある。ホスティングサービスのサーバやブロードバンドルータなどが意図せずオープンリゾルバとして機能していることもあり、セキュリティ機関などが繰り返し注意を呼びかけている。
同庁によれば、これまでも発信元を偽装してオープンリゾルバを探索するパケットを2月より確認していたが、6月ごろよりパケットの内容に変化を見られ、DNSリフレクター攻撃とも異なる攻撃が行われている可能性があるという。
具体的には、踏み台となるオープンリゾルバから大量のDNSの問い合わせを行い、攻撃対象となるDNSサーバの運用を妨害するDDoS攻撃。「DNSリフレクション攻撃」のようなパケットの増幅はないものの、ISPの正規のキャッシュDNSなどが踏み台に利用されると、IPアドレスによるアクセス拒否ができないといった特徴がある。

想定される攻撃手法(図:警察庁)
(Security NEXT - 2014/07/23 )
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