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【インタビュー】法人製品へ注力するESET、日本からの要望へ積極的に対応

■たとえば、法人市場では?

ESET:法人市場で言えば、「Exchange Server」や「SharePoint」「ファイルサーバ」向け製品などがある。日本市場に関して言えば、最近あらたにメールゲートウェイ製品「ESET Mail Security for Linux」を日本語化し、市場へ投入したばかりだ。

またリモート管理ツールの「ESET Remote Administrator」では、日本のユーザーの声を積極的に取り入れている。2013年に開発担当者が来日して日本国内の顧客を訪問し、実際にどのような問題を抱えているか要望を吸い上げた。それらフィードバックに応えるよう現在開発を進めている。2014年の後半にはリリースしたい。

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Lukas raska氏

■個人向け製品に比べると法人向け製品のバージョンが低い。新バージョンを投入する時期は?

ESET:ESETでは、必ずしも毎年のようにバージョンアップをしなければいけないとは考えていない。ESETは非公開会社であり、株価に左右されたり、投資家からの要求に応えなければならないという圧力もない。無理に新バージョンを提供し、サービスパックを次々に提供するベンダーもある。そのようなユーザーが望まないバージョンアップは行いたくない。

製品の品質を中心に考えており、信頼性を高め、使い勝手が十分になってからでないと提供しない。新機能の開発は進んでいるが、顧客にとって良いものであることを確認してからリリースしたい。

リリース時期は、第4四半期を計画している。ただし、日本ではより高い信頼性が求められるので、日本市場向けのベータテストを実施してから提供する。CITSとロードマップを計画していきたい。

これまではSMB対象だったが、マネジメントコンソールの機能も強化したものを提供し、よりエンタープライズに展開したいと考えている。

■ベンダーからの情報発信に注目する人も多い。日本に向けてどのように情報を発信していくのか?

ESET:これまでも情報収集をしてきたが、技術レベルが高い情報が多い。だれでもわかりやすく読みやすい形で配信できる環境を整えていきたい。アジア地域にPRマネージャーが着任し、日本にチャンネルマネージャーを配置した。また、あらたにシンガポールにウイルスラボを配置した。日本に関する情報の発信も強化していく。

■日本市場に向けてメッセージを

ESET:ESETでは、セキュリティ業界、製品に献身的に関わっている。核とする価値は、クオリティであり、技術第一という点は創立以来ブレていない。25年間ユーザーを中心に考えており、「バッドリリース」と非難されることもなかった。1度使ってもらったら、その後も愛用してもらえるよう、顧客に認められる製品を引き続きリリースしていきたい。

(Security NEXT - 2014/05/28 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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