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ネットバンクのアカウント盗む「Bancos」が5.5倍増 - IPAまとめ

情報処理推進機構(IPA)は、2014年第1四半期に同機構が受け付けたウイルスと不正プログラムの届出状況を取りまとめた。

レポートによれば、2014年第1四半期に同機構へ届け出があったウイルスと不正プログラムの総検出数は14万4853件。1件の例外を除き、いずれもセキュリティ対策ソフトやゲートウェイで駆除されたものだという。

ウイルス検出数は2万6086件。前四半期の2万8332件から約7.9%減となった。最多だったのは「W32/Mydoom」で1万4691件だったが、2013年第2四半期をピークに減少傾向が続いている。2位も前四半期と変わらず「W32/Netsky」だった。

同一の届出者のもとで、同種のウイルスが同日中に複数検出された場合に1件とカウントする「届出件数」は1414件で、前期の1350件を上回った。そのうち1件で被害が発生している。

また、ウイルスの定義である「自己伝染機能」「潜伏機能」「発病機能」のいずれの機能も持たない「不正プログラム」の検出数は11万8767件。前四半期の6万9014件から72%増となった。

大幅に増加した背景には、オンラインバンキングのアカウント情報を窃取する「Bancos」の増加があるという。

同四半期は、7378件だった前四半期の約5.5倍にあたる4万1113件へと急増。2013年はインターネットバンキングを狙った不正送金被害が増加したが、2014年に入ってもメールを利用し、同プログラムが大量に配布されていた。

感染経路を見ると、ウイルスと不正プログラムの総検出数14万4853件のうち、ユーザーまたはウイルスによってダウンロードされたものが9万861件で全体の63%を占める。次いで多かったのはメールに添付されたもので2万5927件(18%)だった。

(Security NEXT - 2014/04/30 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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