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キヤノンITS、成熟しつつある法人セキュリティ市場でシェアを拡大

キヤノンITソリューションズは、6月15日に都内で記者向けの説明会を開催し、同社が販売するESET製品の市場戦略について説明した。

同社は、旧キヤノンシステムソリューションズ時代の2003年にESET製品を取り扱いを開始。米国などの直販を除くと、ESETにおける世界最大のディストリビューターへと成長している。

売上構成は、個人向けと法人向けで半々。国内において、成熟しつつある法人向けウイルス対策製品市場で数字を伸ばしており、ミック経済研究所の調査では、出荷額ベースでシェア10.5%を確保。2009年から2011年にかけての成長率142.9%と躍進した。

セキュリティソリューション事業部長の近藤伸也氏
近藤氏

同社セキュリティソリューション事業部で事業部長を務める近藤伸也氏は、後発ながらセキュリティ対策ソフトを発売した理由について、「ESETは先進的な技術を導入しており、当時は他ソフトがシグネチャーベースだったなか、ヒューリスティックエンジンにより、未知のウイルスを防御できるという点を評価した」と経緯を説明。

さらに「キヤノンITSの前身は、住友金属工業のシステム部隊。ユーザー側の立場からシステムインテグレーションを行っており、より良いソリューションを提供したい思いがあった」と述べた。

崎山氏
崎山氏

同事業部ESET営業部部長の崎山秀文氏は、ESETの製品について、従来より検出力や速度面で評価されてきたが、日本からのフィードバックも反映され、次期バージョンではさらに「安定性」が向上している点を評価。

同社とESETは友好な関係を築いており、法人向け製品の管理ソフトでは、最新版で追加された50種類の機能のうち、約半分が日本からのフィードバックを反映させたものだったという。

ESETでは、Mac版やAndroid版などWindows版以外の製品についても開発を進めている。これら製品について国内における提供時期は未定だが、キヤノンITSでは、今後積極的に製品を展開していきたいと話している。

(Security NEXT - 2011/06/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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