不正アクセスやワンクリック詐欺など依然として高水準 - IPAまとめ

情報処理推進機構（IPA）は、2月のウイルスおよび不正アクセスの届出状況を取りまとめた。日数が少ないにもかかわらず、不正アクセスや「ワンクリック不正請求」などの届出件数が1月と同じ高水準を保つなど、深刻な状況が続いている。

レポートによれば、2月のウイルス検出数は約5万5000件で、1月の約7万2000件から23.8ポイントの減少となった。一方、同日中に発見した同種のウイルスを1件とカウントする届出件数は1436件で、前月の1154件から24.4ポイントの上昇。検出数の1位は「W32/Netsky」の約3万7000件となっている。

不正アクセスの届出件数は27件で、昨年末から倍増した1月の20件をさらに上回っている。被害が発生したのはそのうち17件で、内訳はなりすまし7件、侵入6件、DoS攻撃2件、不正プログラム埋め込み2件だった。不正アクセス関連の相談件数は47件で、そのうち28件で何らかの被害があった。

侵入被害のうち、ウェブページに不正なコードを挿入されたものが3件、他サイト攻撃の踏み台にされていたケースが2件、SQLインジェクション攻撃によるクレジットカード情報詐取が1件だった。

原因については、「Gumblar」感染によるFTPのアカウント情報盗聴と推測されるケースが3件、パスワード管理不備が2件、ウェブアプリケーションの脆弱性を悪用されたケースが1件となっている。

また今回、なりすまし被害の増加が目立っている。オンラインゲームやブログなどで、本人になりすましてサービスを不正に利用されていたという報告が複数寄せられた。これを受け、同機構ではIDやパスワードの適切な管理を呼びかけている。

2月に寄せられた相談件数は1789件で、1月より減少したものの依然として高い水準を保っている。そのうち「ワンクリック不正請求」に関する相談は637件で、1月とほぼ同数。「セキュリティソフトの押し売り行為」も26件と、1月より減少したが深刻な状況は続いている。Winny関連の相談は、1月と同じ1件だった。

（Security NEXT - 2010/03/03 ） ツイート

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