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ワンクリック詐欺が再び増加、不正アクセス届出も倍増 - IPAまとめ

情報処理推進機構(IPA)は、1月のウイルスおよび不正アクセスの届出状況を取りまとめた。相談件数が大幅に減少した12月から、再び増加傾向に転じた。なかでも「ワンクリック不正請求」や「偽セキュリティソフトの押し売り行為」の増加が目立っている。

レポートによれば、1月のウイルス検出数は約7万2000件で、12月の約6万6000件から9ポイントの増加となった。同日中に発見した同種のウイルスを1件とカウントする届出件数は1154件で、前月の981件から17.6ポイントの増加を見せた。検出数の1位は「W32/Netsky」の約4万6000件となっている。

不正アクセスの届出件数は20件で、12月の9件から倍増した。そのうち12件で被害が発生しており、内訳は侵入11件、なりすまし1件だった。不正アクセス関連の相談件数は67件で、そのうち34件で何らかの被害があった。

侵入被害の内訳を見ると、ウェブページに不正なコードを挿入されたものが9件、他サイト攻撃の踏み台にされていたものが2件だった。侵入の原因は、「Gumblar」に感染したパソコンからFTPのアカウント情報が盗まれたケースが1件確認されたが、そのほか8件についても確認はできなかったものの、同様の手口によるものと見られる。それ以外に、パスワードの管理不備と見られるケースが1件あった。

1月に寄せられた相談件数は2150件で、大幅に減少した12月から再び増加に転じた。その原因として考えられるのは、「ワンクリック不正請求」の増加。前月の576件から638件に増えた。さらに「偽セキュリティソフトの押し売り行為」も、7件から37件と大幅に増加した。一方、12月に6件寄せられたWinny関連の相談は、1件に減少している。

(Security NEXT - 2010/02/03 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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