Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

OSを自動判別して対応するマルウェアをダウンロードさせる攻撃 - Dr.Webレポート

ネットフォレストは、Doctor Webがまとめた6月のウイルスやスパムの傾向について発表した。メールを介してマルウェアに感染させようとする動きが、より巧妙化して広がっているという。

6月に同社があらたに対応したマルウェアの件数は1万9746件。同レポートによれば、6月には、縮小傾向にあったメールを介して拡散するウイルスが再び活発化し、手口もより巧妙化しているという。

グリーティングカードを装ったものや、有名なメールソフトのアップデートを騙るもの、またアダルト動画を見るために必要なコーデックを装ったものが確認されている。

また6月には、「Twitter」を狙った攻撃が多発。人気ブログにマルウェア配布サイトのリンクを張ることで感染被害が拡大。OSに対応したマルウェアがダウンロードされる仕組みを利用し、「Windows」と「Mac OS X」のユーザーを対象とした攻撃手法が発生している。

さらに6月は、フィッシングメールの送信数が増加した。詐欺の手法も、銀行やPayPal、ネットオークション、オンライン書店のユーザーを狙うなど、多岐にわたっている。

迷惑メールでは、歌手のマイケルジャクソンさん死亡のニュースやイランの大統領選挙など、話題のニュースでユーザーの関心を引こうとするものが目立った。同社がまとめたウイルスの検出状況は以下のとおり。

メールサーバ上の検出ウイルス

1位:Win32.HLLM.Netsky.35328
2位:Trojan.DownLoad.36339
3位:Win32.HLLM.MyDoom.33808
4位:Win32.HLLM.Beagle
5位:Trojan.Botnetlog.9
6位:Win32.HLLM.MyDoom.based
7位:Trojan.MulDrop.19648
8位:Win32.HLLM.Beagle.32768
9位:Trojan.MulDrop.13408
10位:Win32.HLLM.MyDoom.44

ユーザーPC上の検出ウイルス

1位:Trojan.DownLoad.36339
2位:Trojan.Botnetlog.9
3位:Win32.HLLM.Beagle
4位:Win32.HLLM.Netsky.35328
5位:Win32.HLLW.Gavir.ini
6位:Win32.Virut.14
7位:Win32.HLLW.Shadow.based
8位:Win32.HLLM.MyDoom.49
9位:DDoS.Kardraw
10位:Trojan.MulDrop.16727

(Security NEXT - 2009/07/15 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

2023年上場関連企業による個人情報事故は175件 - TSR
個人情報漏洩時の謝罪対応、約3割がマニュアル化
自治体におけるマイナンバー取扱状況を公表 - 個情委
Pマーク事業者の事故報告は3048件 - 前年度比約15%増
「サイバーセキュリティ」認知度5割届かず - 3割弱が対策未実施
テレワークで機密情報の特例持出が増加 - ルール遵守、半数近くが「自己確認」のみ
2021年度の個人情報漏洩などの報告は6000件弱 - 4件に1件が不正アクセス
国内上場企業が優先対処したいリスク、上位に「サイバー攻撃」
中小企業の3分の1、直近3年間のセキュ投資ゼロ - 「必要性を感じない」
ソフト全般「脆弱性」対策の必要性、PC利用者で約6割が認知