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悪質な添付ファイル含むスパムが急増、前四半期の8倍 - ソフォスレポート

ソフォスによれば、添付ファイルを利用し、個人情報の詐取が目的と見られる悪質なスパムの増加が目立っているという。

同社の調査機関が2008年第3四半期に受信したスパムを分析し、「スパム送信国ワースト12」を取りまとめ、そのなかで注意を呼びかけたもの。期間中に世界で配信されたメールの0.2%が悪質な添付ファイルを含むメールで、前期の0.03%と比較すると8倍に急増したという。

なかでも大規模な流行を見せたのがトロイの木馬「Agent-HMY」で、「ペンギンパニック」というiPhone用のゲームソフトに偽装したものが大量に確認された。

マイクロソフトのセキュリティパッチに偽装したトロイの木馬「EncPk-CZ」や、配達物の不在通知に偽装した「Invo-Zip」なども発生している。これらのウイルスは、感染すると口座情報などが盗み出され、金銭被害を受けるおそれもある。

一方、本文のリンクで悪質なサイトに誘導するスパムも、依然として多く検知されている。8月には、MSNBCやCNNのニュース速報を装ったスパムが確認された。ユーザーの興味を引くニュースへのリンクを掲載して不正サイトへ誘導するもので、アクセスするとウイルスに感染する。また、前期に多く確認されたSNSを利用したスパム配信も増加している。

スパム配信国のワーストランキングは、1位から5位までが前期と同じ順位だったが、インド、コロンビア、タイが初めてランクインするなど、下位に大きな変動があった。

世界の広い範囲でコンピュータのボット化が進んでおり、その影響がランキングに表れているという。日本の全体に占める割合は0.65%で、前期の0.3%からわずかに増加したとして、今後も継続したセキュリティ対策が必要だとしている。

同社がまとめたワースト12は以下の通り。

1位:米国
2位:ロシア
3位:トルコ
4位:中国
5位:ブラジル
6位:韓国
6位:インド
7位:アルゼンチン
8位:英国
8位:イタリア
9位:コロンビア
10位:タイ

(Security NEXT - 2008/10/31 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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