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USBメモリ経由で感染する「MAL_OTORUN1」のまん延、依然収束せず - トレンドマイクロレポート

トレンドマイクロによると、USBメモリ経由で感染する「MAL_OTORUN1」が4カ月以上の長期にわたり猛威を振るっているという。同社ではUSBメモリのセキュリティ対策を実施するよう求めている。

トレンドマイクロが、5月に同社へ寄せられたウイルスの感染被害報告や不正プログラム調査結果を取りまとめ、判明したもの。USBメモリ経由で感染を広げる「MAL_OTORUN1」が4カ月連続で1位となった。

同社によれば、5月の被害報告数は3167件で4月の3450件から減少。しかし4カ月連続で1位となった「MAL_OTORUN1」は報告件数150件で、2位の「JS_IFRAME」38件から突出しており、引き続き警戒する必要がありそうだ。

同ウイルスはUSBメモリのオートラン機能を悪用するが、設定ファイルを削除してもメモリ内にワーム本体が残っていると、ほかのパソコンに接続することで再び設定ファイルが作られる可能性がある。そのため、同社では、USBメモリをセキュリティ対策ソフトで手動検索し、設定ファイルとワーム本体を削除するよう呼びかけている。

また、ハニーポットシステムによる不正プログラムの収集状況を見ると、延べ数およびユニーク数いずれもトロイの木馬が最も多く収集されている。5月に新しく対応したウイルスの中では「TROJ_DLOADER」が9位にランクインするなど、先月活動が目立ったアドウェアに代わってトロイの木馬の活動が活発になっている。

同社が発表した5月のウイルス被害報告数ランキングは以下の通り。

1位:MAL_OTORUN1
2位:JS_IFRAME
3位:MAL_NSANTI
4位:TROJ_VUNDO
5位:BKDR_AGENT
6位:TSPY_ONLINEG
7位:WORM_NETSKY
9位:TROJ_VB
9位:TROJ_DLOADER
10位:TROJ_JPGEMBED
10位:HTML_BAYFRAUD
10位:TROJ_FINEART

(Security NEXT - 2008/06/05 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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