Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

匿名で電子商取引を行えるシステムを開発 - 東大先端科学技術センターら

ディー・ディー・エス、ソルコム、東京大学先端科学技術センターらは、「匿名による電子商取引を行うための認証アルゴリズム」を開発した。

今回発表されたシステムは、個人情報の受け渡しを行わず、販売を完了できるもの。経済産業省から委託された「新世代情報セキュリティ研究開発事業」として、2005年12月から開発に取り組んでおり、同省へ中間報告を完了したという。

同システムでは、決済機関が暗号化された商品購入鍵を発行し、それらを受け渡しすることで、個人情報の受け渡しを行わずに商取引を行うため、個人情報の受け渡しの必要が発生しないという。

具体的には、電子商取引において、決済機関が暗号化された商品購入鍵を発行し、さらに携帯端末で商品購入鍵を乱数化して匿名化を実施。認証局が購入者の携帯端末であるか保証した上で、購入者は匿名化された商品購入鍵を販売者に渡すことで、購入申し込みを完了する。販売者は匿名化された商品購入鍵を検証した上で購入者へ販売、決済会社経由で金銭を受領する。

今後は、東京大学先端科学技術センターとソルコムが「暗号通信プロトコルの実装」「各構成機器のアプリケーション開発」、「アクセス制御基盤の実装」を行い、匿名性、安全性を実証を行う予定。

(Security NEXT - 2006/06/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

バッファローのNAS製品にMITM攻撃でコード実行のおそれ
米当局、脆弱性3件の悪用に注意喚起 - FortinetやIvantiの製品が標的に
USB紛失で町長ら減給、不正利用判明すれば再度処分を検討 - 佐久穂町
小規模事業者持続化補助金の事務局がランサム被害
JPCERT/CCが攻撃相談窓口を開設 - ベンダー可、セカンドオピニオンも
「auひかり」向けのブロードバンドルータに複数の脆弱性
「違法情報」の通報が約28.2%増 - 「犯罪実行者募集」は4000件超
先週注目された記事(2024年3月17日〜2024年3月23日)
Apple、「iOS」「iPadOS」のセキュリティアップデートを公開
「Firefox 124.0.1」が公開、深刻な脆弱性2件を解消