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大規模言語モデル用推論エンジン「vLLM」にRCE脆弱性

大規模言語モデル(LLM)向けの推論エンジン「vLLM」に、リモートよりコードを実行されるおそれがある脆弱性が判明した。アップデートで修正されている。

「同0.6.5」以降において、「PyNcclPipe」インタフェースを使用した「KVキャッシュ転送機能」に脆弱性「CVE-2025-47277」が確認された。

「send_obj」経由で細工したオブジェクトを送信すると、「pickle.loads」によりデシリアライズ処理が行われ、任意のコードを実行されるおそれがある。

「TCPStore」が指定されたインタフェースではなく、すべてのネットワークインタフェースでバインドされてしまう「PyTorch」の仕様に起因。「V0エンジン」と「PyNcclPipe」を連携させた構成のみ影響を受けるとしている。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.8」、重要度は「クリティカル(Critical)」とレーティングされている。

開発チームでは、現地時間2025年4月28日にリリースした「vLLM 0.8.5」で脆弱性を修正した。アップデートが呼びかけられている。

(Security NEXT - 2025/05/28 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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