大規模言語モデル用推論エンジン「vLLM」にRCE脆弱性
大規模言語モデル(LLM)向けの推論エンジン「vLLM」に、リモートよりコードを実行されるおそれがある脆弱性が判明した。アップデートで修正されている。
「同0.6.5」以降において、「PyNcclPipe」インタフェースを使用した「KVキャッシュ転送機能」に脆弱性「CVE-2025-47277」が確認された。
「send_obj」経由で細工したオブジェクトを送信すると、「pickle.loads」によりデシリアライズ処理が行われ、任意のコードを実行されるおそれがある。
「TCPStore」が指定されたインタフェースではなく、すべてのネットワークインタフェースでバインドされてしまう「PyTorch」の仕様に起因。「V0エンジン」と「PyNcclPipe」を連携させた構成のみ影響を受けるとしている。
共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.8」、重要度は「クリティカル(Critical)」とレーティングされている。
開発チームでは、現地時間2025年4月28日にリリースした「vLLM 0.8.5」で脆弱性を修正した。アップデートが呼びかけられている。
(Security NEXT - 2025/05/28 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
Pixarの3D記述フレームワーク「OpenUSD」に深刻な脆弱性 - PoCも公開
「Sitecore」や「Linuxカーネル」の脆弱性悪用に注意喚起 - 米当局
「Android」の2025年9月パッチが公開 - ゼロデイ脆弱性2件を解消
「MS Edge」にアップデート - 「クリティカル」脆弱性を解消
コンテナセキュ基盤「NeuVector」に脆弱性 管理者パスワードの変更を
「ImageMagick」に脆弱性 - 不特定多数の画像処理で影響大
セイコーソリューションズ製IoT機器向けルータに深刻な脆弱性
「WhatsApp」とApple製品の脆弱性、連鎖させて攻撃か
「Argo CD」に深刻な脆弱性 - APIで認証情報漏洩のおそれ
米当局、TP-Link製ルータ2件の脆弱性悪用を確認 - 利用中止も勧告