国際作戦で「LockBit」の一部関係者を逮捕 - 復号鍵など押収
イギリスの国家犯罪対策庁(NCA)や米連邦捜査局(FBI)をはじめ、日本を含む14カ国の当局は、協力してランサムウェアグループ「LockBit」の一部インフラを差し押さえ、関係者2人を逮捕した。運用するサーバや復号鍵を押収したほか、暗号資産の口座凍結なども行っている。
「LockBit」は。当初「ABCDランサムウェア」として登場し、その後約4年にわたり活動しているランサムウェアグループ。データを暗号化することにくわえ、窃取したデータを公開すると脅したり、さらにはDDoS攻撃も展開するなど多重脅迫を行うことで知られている。
サービスとして攻撃インフラを提供する「RaaS(Ransam as a Service)」モデルを採用し、参加者を募って攻撃を展開。参加者は数百にのぼり、日本も含むグローバルに被害が拡大した。被害者は2000を超え、脅し取られた身代金は1億2000万ドル以上にのぼる。
英米当局をはじめ、10カ国の捜査機関が連携し、さらに4カ国協力のもと、ギリシャ神話の神「クロノス」に由来する「Cronos作戦」を数カ月にわたり展開。現地時間2月20日に米国、イギリス、オランダ、ドイツ、フィンランド、フランス、スイス、オーストラリアにおいて34台のサーバを停止したことを発表した。米FBIも米国内において4台のサーバを押収したことを明らかにしている。
アフィリエイトの参加者の情報を管理したり、被害者のデータを抽出、転送するために使用された「StealBit」プラットフォームなどもホストされていたインフラのほか、いわゆる「リークサイト」のホストなども含まれるという。

「Cronos作戦」には10カ国の捜査当局が参加。英NCAが発表した画像には警察庁のロゴも
(Security NEXT - 2024/02/21 )
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