Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

Electronアプリの脆弱性、開発チームが反論 - RCEではなく「クリティカル」は誤り

Electronチームは、指摘を受けた脆弱性を調査した結果、いずれも「クリティカル(Critical)」にあたるものではないとし、脆弱性を悪用するには、環境へ物理的にアクセスできるか、すでにリモートよりコードを実行できる環境が必要であると述べた。

脆弱性の重要度の解釈にあたり、「Chrome」が物理的にアクセスできるローカル環境からの攻撃を脅威モデルの範疇外としている例を挙げ、デバイスにログインしているユーザーによるローカル環境からの悪用は防御する方法がなく、ユーザーを信頼する必要があるとするGoogleの説明を引用している。

今回CVEで説明されているエクスプロイトでは、アプリを汎用の「Node.js」プロセスとして使用し、継承されたTCC権限を持つことになるが、悪用するには攻撃者が被害者のマシン上でコードとプログラムを実行できる必要があることを繰り返し強調した。

Electronの開発チームでは、デフォルトで「runAsNode」「enableNodeCliInspectArguments」が有効化されているとし、脆弱性の影響を緩和するには、アプリ内で「runAsNode」を無効にすることを挙げた。

ただし「runAsNode」を無効にした場合、メインプロセスにおいて「process.fork」が期待どおり機能しないと説明。独立した「Node.js」のプロセスが必要な場合は、ユーティリティプロセスを使用することを推奨している。

(Security NEXT - 2024/02/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

ランサム被害を公表、手作業で受注対応 - アサヒグループHD
監査関連資料を誤送信、メアド入力ミスで - 三重県
ランサム被害で学生の個人情報流出を確認 - 宮城学院
国勢調査でメモに使った付箋を紛失 - むつ市
白衣ポケットから盗難、被害メモに患者情報含む可能性 - 東海大病院
「Cisco ASA」狙うゼロデイ攻撃、5月に複数政府機関で確認
「MS Edge 141」がリリース - 12件の脆弱性を解消
SBI Cryptoで自己保有の暗号資産が流出 - 原因や被害など調査
「Termix」のDockerイメージにSSH認証情報が流出するおそれ
米当局、脆弱性5件の悪用に注意喚起 -10年以上前の「Shellshock」関連も