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「セキュリティ10大脅威2024」 - 個人の脅威は順位表示を廃止

一方、家庭などでパソコンやスマホを利用する人を対象とした「個人における脅威」については、順位が高い方が危険度が高いといった誤った印象を与えるおそれがあり、順位が低い脅威に対する認識が甘くなる懸念もあるとして、今回の発表から順位の表示を中止した。

脅威の危険度は個人によって異なることを強調。また選定された項目は前年と同じであるものの、脅威を取り巻く環境は変化しつづけており、被害者をだます手口もつねに更新されていると指摘。日ごろから脅威に関する最新情報に注意を払い、手口を知っておくことが重要であるとして注意を呼びかけている。

今回選定された「情報セキュリティ10大脅威 2024」は以下のとおり。同機構では、2月下旬に詳しい解説をサイトで公開する予定。なお、前年の「情報セキュリティ10大脅威 2023」に関する記事はこちらから

2023年の組織における10大脅威(カッコ内は前回順位)

1位:ランサムウェアによる被害(1)
2位:サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃(2)
3位:内部不正による情報漏洩などの被害(4)
4位:標的型攻撃による機密情報の窃取(3)
5位:修正プログラムの公開前を狙う攻撃(ゼロデイ攻撃)(6)
6位:不注意による情報漏洩などの被害(9)
7位:脆弱性対策情報の公開にともなう悪用増加(8)
8位:ビジネスメール詐欺による金銭被害(7)
9位:テレワークなどのニューノーマルな働き方を狙った攻撃(5)
10位:犯罪のビジネス化(アンダーグラウンドサービス)(10)

2023年の個人における10大脅威(50音順)

・インターネット上のサービスからの個人情報の窃取
・インターネット上のサービスへの不正ログイン
・クレジットカード情報の不正利用
・スマホ決済の不正利用
・偽警告によるインターネット詐欺
・ネット上の誹謗、中傷、デマ
・フィッシングによる個人情報などの詐取
・不正アプリによるスマートフォン利用者への被害
・メールやSNSなどを使った脅迫、詐欺の手口による金銭要求
・ワンクリック請求などの不当請求による金銭被害

(Security NEXT - 2024/01/25 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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