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米CISA、ランサム「ALPHV」に注意喚起 - 「ノーウェアランサム」の手口も

初期侵入にあたっては、会社のIT担当者やヘルプデスクのスタッフを装うソーシャルエンジニアリングなども展開。電話やショートメッセージサービス(SMS)を通じて従業員からアカウント情報を詐取していた。

また一部のアフィリエイト参加者は、ランサムウェアによるデータの暗号化などは行わず、抜き取ったデータをもとに脅迫を行ういわゆる「ノーウェアランサム」の手口も確認されている。

さらに一部攻撃者は、身代金の支払いに対する見返りとして被害者に対し、侵入経路の説明や再発を防止する方法などを説明した「脆弱性レポート」や「セキュリティに関する推奨事項」を提供するケースもあるという。

CISAでは、「ALPHV」の被害を防止する対策として定期的にIT資産台帳を作成し、機器に対するアクセス許可の状況を可視化するなどアクセス制御を実施することや、既知の脆弱性を修正することなどを求めた。

さらにFIDOなどを利用した多要素認証の有効化、未使用のポートを閉じ、普段必要ないアプリケーションを削除することなど推奨事項を説明し、対策を呼びかけている。

またアドバイザリと同時に、FBIが攻撃グループの一部ウェブサイトを押収したことも明らかとなっている。あわせて復号ツールを開発しており、被害者への支援も行っている。

(Security NEXT - 2023/12/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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