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研究者が脆弱性「TunnelCrack」を発表 - 多くのVPNクライアントに影響

具体的に「TunnelCrack」を見ると、「LocalNet攻撃」と「ServerIP攻撃」が可能となる脆弱性で構成されている。

「LocalNet攻撃」は、拠点間を「VPN」で接続すると同時にローカルネットワークへのアクセスが行える環境を狙った攻撃手法。

多くの「VPN」では、ローカルネットワークとの通信を暗号化しないため、被害者が「Wi-Fi」や有線などで信頼性の低いローカルネットワークに接続した際、悪意あるIPアドレスとサブネットを割り当て、VPN接続先がローカルネットワークのサブネット上にあるようだますことで、トラフィックの傍受が可能になるという。

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「LocalNet攻撃」が可能となる「VPNクライアント」の状況(グラフ:研究発表から)

研究チームでは、5種類のプラットフォームで66以上の「VPNクライアント」を調査。iOSではテストしたすべての「VPNアプリ」が脆弱だった。「macOS」でも安全なアプリは1件のみで、それ以外のクライアントは脆弱性が見つかった。

「Windows」についても多くの「VPNクライアント」が脆弱であり、「Linux」では3分の1以上から脆弱性を発見。「Android」については、他のプラットフォームより比較的少なく、4分の1が「LocalNet攻撃」に対して脆弱だったとしている。

(Security NEXT - 2023/08/10 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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