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研究者が脆弱性「TunnelCrack」を発表 - 多くのVPNクライアントに影響

「LocalNet攻撃」に関しては、平文のトラフィックが漏洩する「CVE-2023-36672」や、トラフィックがブロックされる「CVE-2023-35838」が割り当てられている。共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアはそれぞれ「6.8」「3.1」と評価した。

他方「ServerIP攻撃」は、信頼できないネットワークやISPが、接続先の「VPNサーバ」に悪意あるIPアドレスを割り当てることで実現している。

サーバの識別にホスト名を使用している場合、「VPN」が有効にされる以前のDNS応答を偽装。攻撃者が用意したIPアドレスを応答することで悪意あるサーバに接続するよう誘導し、トラフィックが傍受されるおそれがある。

「ServerIP攻撃」では、「DNSスプーフィング」によりIPアドレス偽装させることで、任意のIPアドレスにトラフィックを漏洩させる「CVE-2023-36673」と、VPNトンネルを介さずトラフィックが漏洩する「CVE-2023-36671」が割り当てられた。CVSS基本値は、それぞれ「7.4」「3.1」と評価されている。

研究チームは、これら脆弱性の公表にあたり、90日間の調整期間を経たと説明。各ベンダーには、開示の約2週間前に修正プログラムをサイレントリリースするオプションなども提示していた。

「Mozilla VPN」「Surfshark」「Malwarebytes」」「Windscribe」「Cloudflare WARP」などでアップデートが用意されている。

(Security NEXT - 2023/08/10 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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