Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

多数システムでランサム被害、復旧や事業継続に追われる - ならコープ

市民生活協同組合ならコープにおいて、2022年10月にランサムウェアを用いたサイバー攻撃による被害が発生した。バックアップも含めて多くのシステムが被害に遭ったなか、システムの復旧にくわえ、買い物困難者へ対応も含めた事業継続に追われた。現在は一部を除いてほぼ復旧している。

同組合によれば、ネットワーク機器の脆弱性を突かれ、基幹システムや販売管理システムのサーバをはじめ、ファイルサーバ、バックアップ管理サーバなど複数機器においてランサムウェアによる被害が発生したもの。

2022年10月9日早朝にシステムトラブルが発生。直後プリンタより犯行声明が印刷された。警察へ通報するとともに、ネットワークを遮断して外部協力のもと調査を行ってきたが、ネットワーク機器の脆弱性を突かれてVPN経由で侵入されたことが明らかになったという。

攻撃者は、内部の情報を収集した上でランサムウェアを横展開しており、サーバ11台において被害が発生。サーバ内部におけるほとんどのデータが暗号化された。

対象となるデータには、2022年10月8日までに加入した組合員で脱退済みを含む48万9085人に関するものも存在。氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、メールアドレス、口座情報、購入履歴、出資金情報などが含まれる。

外部におけるデータの流通や不正利用などは確認されていないものの、外部へ流出した可能性もあるとして、同団体では対象となる組合員に対して書面により連絡を取っているほか、問い合わせ窓口を設置し、対応を進めている。

(Security NEXT - 2023/01/27 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

6月のフィッシング、URL件数が過去最多を更新
障害はWindows端末の1%未満、重要サービスでの利用多く影響拡大
「OpenVPN」に「OVPNX脆弱性」 - 3月の更新で修正済み
CrowdStrikeによる障害、約850万台に影響 - あらたな復旧方法も準備中
「CrowdStrike」装う「フィッシング」や「偽修復ツール」に警戒を
先週注目された記事(2024年7月14日〜2024年7月20日)
あらたな脅威へ対応する設定ファイルが原因に - CrowdStrike障害
Windows端末の障害問題に便乗するサイバー攻撃が発生中
CrowdStrike、Windows環境での不具合で声明 - 復旧方法も紹介
一部Window端末が正常に起動できず - CrowdStrikeが不具合認める