Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

フィッシングサイトのURLが過去最多を更新 - 同一IPアドレス上に大量設置

悪用されたブランドは85件で前月から1件減。クレジットカード会社や信販会社が19ブランド、金融系ブランドが13ブランドと目立ち、ISPやホスティング事業者、メールサービスが12ブランド、eコマース系が9ブランドと続いている。

20220907_ap_002.jpg
フィッシングに悪用されたブランド数の推移(グラフ:フィ対協の発表をもとに独自に作成)

クレジットカード事業者による利用確認を装うケースが目立ち、報告数全体の約32.4%にのぼる。具体的には「VISA」「JCB」が多かったという。これら2ブランドにくわえて、「Amazon」「三井住友銀行」「ETC利用サービス」をかたるケースで、全体の71.3%を占める。

同協議会が調査用に設置しているメールアドレスで受信したフィッシングメールの約53.9%が差出人として正規のドメインを用いた「なりすましメール」だった。

送信ドメイン認証技術「SPF」において「fail」と判定され、検知できたものは約8.5%にとどまり、約18.6%は「softfail」と判定された。約33.0%は「DMARC」を利用しないと検知できない「なりすましメール」で、約39.9%については独自ドメインなど用いており、送信ドメイン認証では判別不能のメールだった。

送信元IPアドレスを見ると、中国の通信事業者から配信されたメールが約91.9%にのぼる。日本国内からの配信は約3.9%だった。

お詫びと訂正:本記事初出時の記載において、一部数値の単位に誤りがあり訂正しました。ご迷惑をおかけした読者、関係者のみなさまにお詫びし、訂正いたします。

 

(Security NEXT - 2022/09/07 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「ブラックフライデー」狙いのドメイン取得増加 - 偽通販サイトに警戒を
クラファン支援者向けの案内メールで誤送信 - レノファ山口
動画イベントのキャンペーン応募者情報を誤公開 - 皮膚科クリニック
高校情報共有ツールで個人情報が閲覧可能に、成績なども - 東京都
「Grafana」にクリティカル脆弱性 - なりすましや権限昇格のおそれ
ファイル転送サーバ「SolarWinds Serv-U」に脆弱性 - 「クリティカル」も複数
米当局、「Chromium」ゼロデイ脆弱性に注意喚起 - 派生ブラウザも警戒を
エプソン製プロジェクターに脆弱性 - 310機種に影響
「NVIDIA DGX Spark」に複数脆弱性 - 重要度「クリティカル」も
行政文書を紛失、書架移動の繰り返しで紛失か - 愛知労働局