Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

6月のフィッシングサイト、過去最多を大幅更新 - 同一IPアドレス上で多数稼働

6月にフィッシング対策協議会へ報告されたフィッシングサイトのURL件数が、前月の約1.5倍へと急増し、過去最多記録を更新した。同一IPアドレス上に多数設置されていたという。

同月に同協議会へ寄せられたフィッシング攻撃の報告は8万8250件。前月から118件増加し、4月の9万2094件に次いで過去2番目に多い件数となった。1日あたりの報告数は約2941.7件。前月の約2843.0件から98.7件増加している。

重複を除いた誘導先となるフィッシングサイトのURLは、前月比1.7倍となり過去最多となった前月からさらに8626件増加して2万7217件。はじめて2万件の大台を突破するとともに、もうひと息で3万件に手がとどく状況となった。

1日あたりに換算すると約907.2件。悪用されたトップレベルドメインを見ると、「.cn」が約43.2%で最多。「.ci(28.3%)」「.com(約6.6%)」「.top(約5.4%)」「.pw(約3.9%)」が続く。

大量のドメインとサブドメインでURLを生成し、文面を使い回しつつ、ブランド名を変えたフィッシングメールで誘導する手口が横行。URL件数の約68.7%以上にのぼるという。同協議会で稼働を確認したURL数に対して、ユニークなIPアドレスの割合は約7.9%ほどに過ぎず、同一IPアドレス上で異なるURLが多数稼働していた。

20220706_ap_001.jpg
フィッシング報告やURL件数の推移(グラフ:フィ対協の発表をもとに独自に作成)

(Security NEXT - 2022/07/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「GitLab」にセキュリティアップデート - 脆弱性6件を修正
米当局、「Twilio」や「IE」の脆弱性悪用に注意呼びかけ
「Telerik Report Server」に深刻な脆弱性 - 最新版へ更新を
都立高で生徒情報含むファイルを紛失 - 生徒間に画像が拡散し判明
電子版会員の個人情報がウェブから閲覧可能に - 熊本日日新聞
がん検診受診予定者の個人情報をメール誤送信 - 浦河町
検証機能にバグ、ファイルの問題を検知できず展開 - CrowdStrike
米親会社委託先にサイバー攻撃 - 希少疾患の製薬会社
未使用でも影響、7月修正の「IEゼロデイ脆弱性」 - 遅くとも5月に悪用
2Qはインシデントが約8.5%増 - フィッシングが増加