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開くだけで感染、「Emotet」新手口 - 「アイコン偽装」でさらに拡張子を隠蔽

同機構によれば、今回確認された攻撃では、「ショートカットファイル」のアイコンが、文書ファイルに見えるよう偽装されていた。

さらにWindowsの標準設定では、ショートカットファイルの拡張子「.lnk」が表示されないことからも、攻撃と気が付きにくい特徴があると危険性を指摘、警鐘を鳴らしている。また「ファイル名.txt.lnk」のように拡張子を二重に設定し、「ファイル名.txt」のように見せかける「拡張子の偽装」が行われるおそれもある。

メールでショートカットファイルを受け渡しするケースは極めてまれだ。「ショートカットファイル」は「Emotet」以外の攻撃でも悪用されたことがある。同機構は、業務で「ショートカットファイル」をやりとりする必要がない場合は、メールサーバ側で「ショートカットファイル」が添付されたメールを遮断するよう呼びかけている。

パスワードを設定した「zipファイル」については、パスワードを同一経路で送付するいわゆる「PPAP」といった習慣に便乗した攻撃で、セキュリティ製品の検知回避を狙っており、より警戒が必要だ。

ゴールデンウィーク期間は、体制が異なると被害の発見、報告などが遅れ、感染メールが広く拡散してしまうことも懸念される。また休暇明けは業務が集中し、ファイルをうっかり開くリスクも上昇する。あらためてメールに記載されたリンクや添付ファイルを安易に開かないよう徹底が求められる。

修正のお知らせ:二重拡張子を用いた拡張子偽装の可能性も踏まえ、タイトルの修正および一部記事の加筆を行いました。

 

(Security NEXT - 2022/04/27 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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