Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

暗号資産取引所を狙うサイバー攻撃、「OneNoteファイル」を悪用

JPCERTコーディネーションセンターは、2月ごろに観測した暗号資産交換業者を標的とするサイバー攻撃の詳細を明らかにした。拡張子が「.one」である「OneNoteファイル」が悪用されていたという。

同センターによれば、今回確認された攻撃は、暗号資産交換事業者の従業員を標的としたもので、メールを送りつけ、最終的に遠隔操作が行えるマルウェア「Parallax RAT」を感染させようとしていた。

具体的には、メールの本文よりオンラインストレージ「Google Drive」にアクセスさせ、zipファイルのダウンロードを促す。ファイルの中身はデジタルコンテンツ管理アプリ「Microsoft OneNote」で使用する「OneNoteファイル」だった。

「OneNoteファイル」上には、一見ファイルと気が付かないように難読化した「VBSファイル」を配置。OneNoteファイルの記載に従ってダブルクリックしてしまうと「PowerShellスクリプト」が実行されて「Parallax RAT」など複数のファイルがダウンロードされ、実行されてしまうという。

ダウンロードされるファイル群には、ユーザーに正規のファイルがダウンロードされたと錯覚させるため、偽のPDFファイルなども含まれる。

(Security NEXT - 2023/04/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

採用選考の結果通知メールで異なる宛名を記載 - 東京都
幼稚園登降園管理システムが迷惑メールの踏み台に - 爆破予告も
提出されたファイルから様式例を作成、個人情報が残存 - 長野県
「Active! mail」に深刻な脆弱性、すでに悪用も - 侵害確認方法を調査中
「あいちロボット産業クラスター推進協議会」のサイトが侵害 - 外部サイトへ誘導
米政府、WindowsやApple複数製品の脆弱性悪用に注意喚起
Dell「PowerScale OneFS」に深刻な脆弱性 - 乗っ取りリスクも
リモートアクセス製品「SonicWall SMA100」の既知脆弱性が標的に
「Chrome」に2件の脆弱性 - 重要度「クリティカル」も
「CVEプログラム」のサービス停止を回避 - CISAがオプション期間を行使