ランサムウェア感染組織の平均被害金額は2386万円 - JNSA調査
日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は、サイバー攻撃の被害組織を対象としたアンケート調査を実施した。クレジットカード情報が漏洩した事故では、個人情報のみ漏洩した場合に比べて平均被害額が約1.3倍に膨らんでいた。
2017年1月1日から2022年6月30日までに被害組織が公表したり、メディアが報道した国内のサイバー攻撃情報をもとに、被害組織約1300組織に対して郵送やインターネットを通じてウェブアンケートの協力を依頼。結果を取りまとめたもの。有効回答数は70。
被害の公表や報道は年々増加する傾向にあり、調査対象としたサイバー攻撃の被害内容を見ると「ウェブサイトからの情報漏洩」が33%、「Emotet感染」が28%、「ランサムウェア感染」が13%だった。特に「ランサムウェア感染」と「Emotet感染」は調査期間後半において全体に占める割合が増加しており、あわせて6割近くにのぼっている。
アンケート調査の結果を見ると、ランサムウェア感染では大企業5件、中小企業3件の回答があり、平均被害額は約2386万円だった。対応に要した内部工数は平均27.7人月、暗号化されたデータを復旧できた組織は50%だった。いずれも身代金については支払っていないと回答している。
一方、Emotetの感染被害組織は11件の回答が寄せられた。平均被害額は約1030万円、対応に要した内部工数は平均2.9人月。一部組織では2000万円以上の被害が発生していた。半数近い組織が取引先や顧客からの連絡で感染が発覚したとしている。
(Security NEXT - 2023/10/26 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
「Adobe Acrobat/Reader」に複数脆弱性 - アップデートを公開
「Adobe ColdFusion」に緊急性高い脆弱性 - 早急に対応を
「Firefox 146」がリリース - 権限昇格やUAFなど脆弱性13件を解消
複数Fortinet製品に認証回避の深刻な脆弱性 - 影響確認と対策を
MS、2025年最後の月例パッチ - ゼロデイ含む脆弱性56件に対処
国内セキュリティ産業の振興コミュニティが発足
JPCERT/CCベストレポーター賞、多数の報告で寄与した2人が受賞
研究室に侵入者、個人情報をPCから持ち去りか - 北大
ランサム被害による個人情報流出を確認 - 保険事故調査会社
テモナの「たまごリピート」、脆弱性突かれ侵入 - 流出痕跡は確認されず

