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国内設置ルータを踏み台とした攻撃パケットの増加を観測 - JPCERT/CC

JPCERTコーディネーションセンターは、2021年第1四半期における攻撃パケットの観測状況を取りまとめた。前四半期から引き続き「TCP 445番ポート」宛てのパケットがもっとも多かったという。

同センターが設置するセンサーで観測した攻撃パケットの状況を取りまとめたもの。同四半期は「Windows」のファイル共有プロトコル「SMB」で使われる「TCP 445番ポート」宛てのパケットが最多。telnetに用いる「TCP 23番ポート」へのパケットが続いた。また2月8日ごろから「UDP 123番ポート」宛てパケットの増加が見られ、3番目に多かった。

四半期を通じては上位に入っていないが、国内を発信元とする「TCP 37215番ポート」宛てのパケットも、一時的な増加が見られたという。

パケットの特徴などから、Huawei製家庭用ゲートウェイに明らかとなった脆弱性「CVE-2017-17215」に対する攻撃と見られ、脆弱な機器の探索する活動と推測されている。

海外に設置するセンサーでも、国内を発信元とした「TCP 37215番ポート」に対するパケットを観測しており、ガーナやスリランカでは、国内を上回るパケット数だったという。日本から両地域に設置された機器に対する攻撃が展開されたものと見られる。

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パケット観測数が多かった上位宛先5ポート(グラフ:JPCERT/CC)

(Security NEXT - 2021/04/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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